ロボカップ姉妹の日常

ステッピー&ロック・オンの姉がロボットとか作りつつ制御の勉強してみたり、部品作ってあそんでみたり…

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【ロボット設計】ギヤモータを選ぶには。【父執筆】

前回に引き続き、父執筆の記事です。
以下、父の文章↓





・ギヤのしくみ

ギヤのしくみは“てこの原理の応用”です。
てこの原理は棒を支える”支点”、力を加える”力点”、おもりを置く場所を”作用点”と呼びます。

てこ

支点からの長さの比が5:1のてこを考えます。
長い方に10kgの力を加えると、短い方では50kgのおもりを動かすことができます。
ここで注目して頂きたいのは、力点と作用点の移動距離(赤線)です。
移動距離は作用点が1に対して力点が5の長さになっています。

てこ距離

移動距離と重さを掛けた値で比べると
50kg×1(作用点側)=10kg×5(力点側) 左右同じになりますね。

力が5倍になる魔法ではなくて、移動距離が長くなるかわりに力強さを得ているのです。
ギヤは、モータ(ピニオンギヤ)がギヤ比倍回転してギヤの出力軸が1回転する仕組みを作っています。

ギヤ写真

スピード(回転数)と引き換えに力を得ているわけですね。




・モータのしくみ

モータを説明するときには”負荷”という言葉がでてきますが、これは”荷物の重さ”と思ってください。
荷物の持たせ方は下図の様に単純で、半径1cmのプーリーに”おもり”をぶら下げた状態です。
負荷の大きさはモータシャフト中心から1cmの距離に何グラムぶら下げたかで示します。
これを“トルク”と言います単位は”g・cm”です。

g・cm説明図

モータの基本的性能を示す3つの負荷状態がありあます。

無負荷:おもり無しの空回り状態
適正負荷:モータの効率が最も良い状態の重さ
最大負荷(停動トルク):モータの回転が停止に至るときの重さ

モーターを人に置き換えるとこうなります。

モータ負荷説明図

100m先に荷物を運ぶことを目的とした場合。
無負荷の人が1着ですが何も運んでいません。
適正負荷の人は無負荷の人に少し遅れて到着しますが荷物を運んでいます。
最大負荷の人は荷物を持ち上げたまま一歩も移動できないのでゴールできません。
適正負荷から軽い方はモータの能力が余っている状態です。
適正負荷から重い方はモータの負担が大きいだけです。
文字通り“適正負荷”はモータの能力を有効に使えるポイントです。




・設計してみよう!

グラフにするとモータの特性をイメージし易いです。
必要なのは空回りの時の回転数(無負荷回転数)と最大負荷(停動トルク)の2点だけです。
例としてTJ-3のモータをマブチFA-130モータ相当として計算します。
こちらの計算書(水色のセルが入力欄です)の無負荷回転数の欄に12300rpm、停動トルクの欄に36g・cmを入力すると下図の様になります。

回転線図擬人化

モータの出力は回転数×負荷の関係になってます。
負荷が“0”でも、回転数が“0”でも出力は出ません。
モータ出力を最大にするには丁度真ん中の回転数6600rpm、トルク18g・cmの所になります。
適正回転数は、だいたい無負荷回転数の7割ぐらいと考えて良いでしょう。

ここで仮に最大出力トルク18g・cmのモータに直径4cmのタイヤをつけたらどうでしょうか?
半径2cmのプーリーに変更する訳ですから、てこの原理で、ぶら下げられる“おもり”は1/2の9gになります。(負荷の説明図を見てイメージして下さいね。)
9gでは、1100gもあるロボットを動かせそうにありませんね。
そこでギヤが必要になります。
目標トルクの設定の仕方は過去記事を参照下さい。
ここでは2個(3軸オムニは常に2個以上のモータを回転させるので)のギヤモータでロボットを吊り上げることができるトルクを設定にします。1100gを2個で分担するので1個当たり550g、直径46mmのオムニホイールの場合、半径23mmですので550g×2.3cm=1265g・cmとなります。
まるっと、丸めて1300 g・cmとします。
“ギヤモーターTT”は48:1、87:1、120:1、220:1の4種類です。
計算書の“必要トルクから回転数を求める”の欄に1300を入力、使って各ギヤ比を“ギヤ比を入力”の欄に入力すると、ギヤモータの出力軸の回転数とトルクが計算できます。

計算結果をまとめました。

ギヤ比4種

48:1には負荷が大きすぎる様ですね。
220:1は減速が大きすぎて速度がでません。
87:1、120:1が候補ですが、この結果はロボットが機嫌よく走っている状況ですので、相手ロボットと押し合う事を考慮して120:1を選択します。
ちょっと遅いですが、プログラムの検証には向いています。
実際にパルスボールの補足やアウトオブバウンズしないライン処理を完璧に仕上げるまではノーマル120:1を愛用しました。
確実に動作するプログラムが出来上がったら、次はパワーアップです。
FA-130系モータは色々な模型に採用されていますので、これらをギヤモータTTのモータと交換することでパワーアップが可能です。
交換は容易ですが、モータの最大消費電流には注意が必要です。
TJ-3B COREやTJ-3Bなどの本体モータドライバにはノーマルモータ以外は絶対に接続しないで下さい。
モータドライバボードの定格電流の70%までに収まるモータを選定する事をお勧めします。




パワーアップ用モータのお話は次回解説致します。

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