ロボカップ姉妹の日常

ステッピー&ロック・オンの姉がロボットとか作りつつ制御の勉強してみたり、部品作ってあそんでみたり…

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【レスキュー】あの被災者レーダーの仕組みを解説します【ステッピー&ロック・オン】

私はロボカップ・ジュニア レスキューAを卒業して久しいですが、ステッピー&ロック・オンの被災者(缶)センサーについての解説記事です。
レスキューのルールも変わってアルミ缶から球体になるらしいですが、ちょっとは使えるんじゃないかなぁ……と。



まず被災者レーダーが動いている様子をどうぞ。



このように、ステッピー&ロック・オンのロボットは、その場から一定距離内にある被災者(缶)をスキャン・発見することができます
魚群探知機みたいな感じで(笑)
この被災者レーダーを使えば、2箇所スキャンするだけでレッドゾーン内全域をカバーすることができます



実際の被災者レーダーがこちら。
CIMG1296.jpg
ロボットの正面から覗き込んだ写真です。
上からPSD、超音波センサ、PSDの3段で構成されています。
センサ構成からも分かるとおり、缶の色判別は行っておらず距離のみで缶の有無を判断しています

この3つのセンサすべてを組み合わせることで以下のことを知ることができます。
・缶の正確な位置
・缶との正確な距離
・缶と壁の判別




まず、正確な位置を知る仕組みから。
以下の図を見てください。
150418_1815_03.png
左の図は超音波センサのみで、缶を探した場合。
超音波センサは音の跳ね返りを距離として読み取るため、音の広がった範囲をぼんやり見ています
そのため、缶が正面にあるのか、音波が届くぎりぎり端にあるのか分かりません

そこで、右の図のようにPSDを組み合わせます。
PSDは光で距離を測るため、レーザーのように一直線上ピンポイントを見ることができます
超音波センサとPSDの両方が物体を認識した場所=缶の位置 とすると、必ずロボットの正面で缶を発見することができます



じゃあ、PSDだけ使えばいいじゃないか!
……でも、それだけでは正確な距離を知ることができません。

PSDは光の反射する角度によって距離を測定します
しかし、相手はアルミ缶。つまり円柱です。
円柱の側壁に当たった光は平面に当たった光よりも大きな角度で曲がってしまい、実際よりも遠い距離に見えてしまいます
そのため円柱の正確な距離を知るには一定角度内をぼんやり測定する超音波センサの方が適しています



最後に、PSDを2つ使用している理由が缶と壁の判別をするためです。
下の図を見てください。
150418_1815_01.png
超音波センサとPSD(下)は缶が見える高さにPSD(上)を缶よりも高い位置に設置しています
これにより、PSD(上)が物を検知しない場合=缶 と判断し……

150418_1815_02.png
PSD(上)が物を検知した場合=壁 と判断することができます。
※高さがの壁が缶よりも高い場合に限る。

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【要注意】ロボカップJr.サッカー 青色・黄色LED問題

今シーズンも妹はロボカップサッカーBライトセカンダリに出場しております。
妹のロボットはダイセン電子工業のカラーファインダーを使ってゴール色を認識しているのですが……
対戦相手のロボットとゴールを見間違える現象が多発したようで。



まず、RoboCupJunior Soccer Rules 2014日本語訳版の一文より抜粋。
サッカールール

「ロボットに黄色および青色を使用してはいけない」というルールはこの競技において常識となっています。
コネクタの色まで配慮しているチームも多いみたいですね。
でも、コネクタやロボットに使用する板の色よりも、ゴールの色と見分けが付かなくなるものがありました。

それは、黄色のLED!

「LEDなんて豆粒サイズじゃないか」と思う方が多いとは思います。
しかし、LEDはその名の通り自ら発光しております。しかも、純粋な青や黄色の光を直接出しています
反射光で青や黄色に見えている部品とは、比べ物にならないほどです。

カラーセンサから見ると、大きなゴールよりも豆粒LEDの方が明るく見えてしまうのです。


例えば、このブログでも紹介した電圧表示機
CIMG0643.jpg
これもカラーセンサから見ると、ゴールの色と干渉してしまいます。

ラインセンサ用の照明に青色LEDを使っているチームもありますよね。
下向きに照らしていても、光はかなり漏れてしまいます。
カラーセンサへの干渉があると証明された場合、ラインセンサの取り外しを要求されることに。
青や黄色のLEDを使っている選手は、別の色に交換することを強くお勧めします。





そんなことを言われても、LEDの交換なんて簡単にはできないぞ!
……という方は、こちらの対処法でLEDをほぼ遮光することができます。

例としてこのLEDを遮光します。(緑色ですがお気になさらず…)
写真 2015-03-17 22 36 57

まず、絶縁用の黒テープと、アルミテープを重ね貼りします。
写真 2015-03-17 22 38 11
このアルミテープが鏡の代わりになって、光を通さなくなります。
黒テープだけでは遮光しきれない場合が多いです。
※アルミテープで回路がショートしない様、1枚目の黒テープは大きめに!

その上からさらに黒テープを張り付けて完成!
写真 2015-03-17 22 38 42
テープ2種類で遮光完了です。

DOW-46Pを使いこなすには。 その2

TGP01D-130-87.png
前回はRS-380に換装したロボサイトモータに匹敵する性能がFA-130系チューンモーターと、この安価なギヤで出せると言う設計計算をしました。
今回は実際に設計に基づいて製作したロボットの性能評価をしてみましょう。

“百聞は一見にしかず”・・・安価なギヤ&新型プラスチックオムニ搭載のロックオン2015年モデル初号機脚部テストの映像を公開します。

プログラムは単純に
0.5秒間 100%左 ⇒ 0.5秒間 100%前 ⇒0.5秒間 100%右 ⇒0.5秒間 100%後です。
モーターのばらつきで多少曲がっていますが・・・

映像から静止状態→方向転換までの0.5秒間にゴールの幅をカバーしているのが分かります。
次の前進0.5秒間でセンターライン付近まで来ています。
1秒以内に相手ペナルティエリアに到達してシュートが打てるスピードですね。
スピードとしては静止から0.5秒後までの平均速度で3km/h程度です。
だいたい設計計算通りの仕上がりですね。

DOW-46Pは制動時や方向転換時の路面とタイヤのスリップが殆ど無く、機動性Up & アウトオブバウンズ対策に有効です。
興味が湧いた方は、難しい計算を勝手にやってくれるExcelを貼って置きますので使ってみてください。
Excelダウンロードはこちら

DOW-46Pを使いこなすには。

前回の続き……


路面へのグリップが大きく異なるのでイナーシャ比を小さくする事が必要です。
今回は分かりやすくするために、ロックオンに公開許可を頂いて2015年モデルの設計値を大公開^^

使用ギヤモーターは昨年に引き続きサーボモーターでもお馴染みVIGOR PRECISION製120:1のTTギヤモータ(こちらを参照)です。
標準のFA-130モータを換装します。これは模型店で標準在庫しているメジャー品です。
FA-130系モーターはミニ四駆、スロットカー、ラジコンなど色々な種類のモーターがあるので、ロボットの電源電圧やモータドライバの許容電流などから最適なモーターを選ぶことができます。

モーターの最大効率時のデータによるギヤモータ出力軸トルク2841 g・cm 回転数 425rpm 直径46mmのホイール使用時の速度3.7km/hです。
時速3.6km/hは1mを1秒で移動できる速度ですので充分だと思います。
ちなみにロボサイトモータをRS-380SHに換装した場合を計算すると、モーターの最大効率時のデータによるギヤモータ出力軸トルク1785 g・cm 回転数 1015rpm 直径46mmのホイール使用時の速度8.8km/hです。

380が速いと感じた方、もうちょっと待ってください。

イナーシャ比(1100gの重量をドライブする場合)を比較すると、FA-130系モータ0.2、RS-380モータ0.8となります。
RS-380SHが1秒後にトップスピードに加速すると仮定して……横軸を時間、縦軸を速度とすると下のようになります。
140923.png
0.5秒以内に方向転換を繰り返す状態ではFA-130系TTギヤモータの方が早いロボットになります。
ここまで考えて初めて真の速さが分かります

イナーシャ比
=負荷の慣性モーメント/(モーターローターの慣性モーメント×ギヤ比の2乗)

ですからギヤ比の倍率120;1と15:1の8倍はイナーシャ比には64倍の効果を生みます。



ただし、コピー品に注意!
最近出回っている黄色いコピー品はすぐ壊れるので注意しましょう。
本物はピンク色のシャフト側にVIGOR Pat;03205301.0などが成型品に刻印されてます。

ダイセン新型オムニホイールが出ましたね…

新型オムニホイールDOW-46Pが発売になりましたね。
あれは学校の授業でオムニホイールシステムが評価できるように開発されたオムニホイールだそうです。
机などのツルツルの面上でもスリップすることなく、正確な動作ができるように設計されてます。
カーペット上でのグリップも高く、デュアルインライン型で上下振動が小さいのが魅力的^^


新しいタイヤが発売されると、実際にロボットにつけてみて「速くなるかなぁ」とか、「グリップどうかなぁ」なんてことが気になるかもしれません。
でもよく考えてみて下さい。
真っ直ぐ走るときの速さが速ければ本当に試合で速いロボットだと言えるのでしょうか…?
結構、前後左右に方向を変えて動いているロボットが多いかと思います。

そこで問題になるのが、ギヤモーターのイナーシャ比と呼ばれる要素です。
イナーシャ比は制御のし易さを数字に表したものです。イナーシャ比は小さいほどモーターの制御が正確にできるようになります。

式にすると
負荷の慣性モーメント/(モーターローターの慣性モーメント×ギヤ比の2乗)
となります。
これはどういうことかというと……例えば、同じモーターを使ってもギヤ比が小さくなるとイナーシャ比がグンと悪くなるということ。
具体的には、ギヤ比を30:1から15:1に変更するとイナーシャ比は4倍大きく(悪く)なります。


難しい説明を抜きにして……
実際に何が悪くなるかというと、ロボットが発進や方向転換をする時の加速が悪くなります
また、今回は発売されたオムニホイールのようなグリップの高いタイヤを使うと、モーターが床との摩擦力に耐え切れずストールし易くなってしまいます
ストールするとモーターが焼けたりしますしね……


幸いにも、15:1ギヤモーターにアルミオムニホイールをつけているロボットは、タイヤが滑ってモーターがストールし難くなっています。
これをDOW-46Pに交換すると制御不能になる可能性が。
他のブログで“スピードが遅い”、“制御不能になった”、“モーターが焼けた”という記事がupされたとしたら、ギヤ比が低すぎてイナーシャ比が悪いのだと思います。




どうすればDOW-46Pの性能を発揮させることができるのか……
これについては次の記事にしようと思います。

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